この記事のポイント
- ターナスCEOはAIの搭載自体を目的にしない考えをWIREDで説明。製品へのAI活用には積極的です。
- 目指すのは利用者がAIか従来ソフトかを意識しない体験。製品として好まれるかを重視しています。
- 2026年9月に就任した新CEOは現在のAI分野の立ち位置に満足と説明。新機能の発売予告ではありません。
アップルのジョン・ターナスCEOが、2026年10月30日公開のWIREDのインタビューで製品づくりとAIの関係を語りました。翌31日のTechCrunch記事でも紹介された発言から、利用者の体験を重視する姿勢を整理します。
AIの搭載自体より、製品として好まれるかを重視
ターナス氏はインタビューで、新製品で確実にAIを活用していくとしつつも、AIを搭載すること自体を目的にはしないと説明しました。利用者がその機能をAIによるものか従来のソフトウェアによるものか意識しない状態が理想だとし、「重要なのは、人々が本当に気に入る製品を作れたかどうかだ」と説明しています。AIエージェントの広がりでアプリそのものが不要になる可能性を問われた際には、それが生活を楽にする面はあるとしたうえで、製品づくりは人間的で個人的な営みであり、アップルはそれを大切にしていると答えています。
ターナス氏は長年ハードウェア部門を率い、アップルの公式発表にあるとおり、2026年9月1日付でCEOを引き継ぎました。ティム・クック氏は取締役会のエグゼクティブ・チェアマンに移っています。現在の役職も公式の役員紹介で確認できます。
出遅れ批判の中での現状認識
WIREDの取材では、Siriの開発の遅れに対する見方と、AIを製品へ自然に組み込む戦略を評価する見方が提示されました。ターナス氏は世間の評価にはさまざまな意見があるとしたうえで、現在の立ち位置に満足していると述べています。AIの活用を避けるという発言ではなく、利用者が好む製品を作るために活用するという考え方です。具体的な新機能の提供日や、競合より優れるという比較結果を示したものではありません。
社内向けにAI機能を企画する方には、AIを搭載した事実と、利用者の仕事がどう変わるかを分けて評価する視点が参考になります。AI投資と業績への結びつきを扱うApolloの分析記事は企業全体の資金面の話ですが、投入したものと得られる結果を区別するという比較の入口になります。今回のインタビューは個別製品の効果を実測した結果ではないため、自社での効果測定は別に考えるとよいでしょう。
まとめ
アップルの新CEOはAIを活用しながら、搭載そのものより製品として好まれることを重視すると説明しました。AI活用を抑える方針や他社との優劣へ読み替えず、利用者に何を提供するかという製品づくりの考え方として受け止めるとよいでしょう。
※ 2026年11月1日時点の報道に基づく記事です。
