この記事のポイント
- Microsoftは顧客情報をCopilotやTeamsから扱う機能を拡張。30種類の業務スキルを用意しました。
- Coworkのスキルは一般提供ですが、問い合わせ対応や新規開拓のエージェントは試験提供で、対象者が異なります。
- 新規開拓のSales Development Agentは11月16日からクレジット消費予定。処理地域などの利用条件もあります。
Microsoftの2026年10月8日の発表から、営業・サービス業務の支援を紹介します。顧客情報や商談履歴を管理するCRMの操作と、顧客対応を進めるエージェントを区別して整理します。
CRMの情報をCopilotとTeamsに持ち込む
ひとことで言うと、CRMを開かなくても、いつも使っているCopilotやTeamsの中からDynamics 365の情報を確認・更新できるようにする取り組みです。Copilot向けに30種類の業務スキルが用意され、営業担当なら「リスクのある商談の抽出」や「顧客ごとの関与計画づくり」、サービス担当なら「過去の対応履歴の把握」や「返信文の下書き」などを呼び出せます。これらはCoworkでは一般提供(GA)、Autopilotでは対象を限った試験提供、Codeでは早期プログラム(Frontier Program)での提供という段階です。
さらにTeamsのチャネルを顧客アカウントに接続すると、商談前の要約や問い合わせ案件の通知が届く「Dynamics 365 CRM in the flow of Teams」も公開プレビューで始まっています。従来のCRM環境からの移行を検討している組織向けには、現行環境を分析して移行経路を提案する「Dynamics 365 Activate」も2026年9月に公開プレビューへ移行しました。
問い合わせ対応と新規開拓を担う2つのエージェント
今回の発表でもう一つの柱が、業務プロセスそのものを進める自律型エージェントです。
「Service Agent」は、Outlook・Teams・Word・Excel・PowerPointといった普段の画面で動き、顧客からのメールを理解して社内の蓄積情報を検索し、返信案を作って承認を求めます。正式な記録が必要な場合はCRM側に問い合わせ案件を登録してリンクを共有する仕組みです。10月8日の発表時点では一部のFrontier顧客向けの限定的な試験提供で、まだ広く使える段階ではありません。
「Sales Development Agent」は、見込み顧客の調査、相手に合わせた連絡、継続的なやり取りを担い、購入の意思を示す反応があった商談を営業担当に引き継ぎます。公開プレビューの段階で、2026年11月16日からCopilotクレジットの消費が始まる予定です。両エージェントともAgent 365で管理・統制する仕組みです。公式ドキュメントではSales Development Agentの対象を新機能を先行利用するMicrosoft 365のTargeted release参加顧客とし、日本語での返信などに対応すると説明しています。ただしプレビューは本番利用向けではなく、機能制限があり得ます。選択した地域外でデータが処理される場合もあるとされています。

まとめ:情報の呼び出しと顧客対応を分けて検証
今回の発表は、CRMの情報や操作を普段の作業画面に持ち込みつつ、問い合わせ対応や新規開拓といった業務をエージェントに任せる方向性を示したものです。Coworkのスキル群を除くと多くはまだプレビューの段階で、導入を検討する際は自社が使えるプログラムの段階を公式情報で確認してから動くとよいでしょう。営業・サービス部門で利用を検討している方にとっては、CRM情報を呼び出すスキルと、顧客対応を進めるエージェントを分けて考えることが、対象業務と検証範囲を整理する手がかりになります。
※2026年10月時点の情報です。Microsoft公式ブログを参照しています。