この記事のポイント
- Nemotron 3.5 Super VLは、文章・画像・文書・動画の理解とツール利用を一つにまとめた公開モデルです。
- モデル内部の調整値は総数1,200億個で、処理時には120億個を使う構成。計算負担を抑える設計です。
- 容量を抑えた版も公開され、DGX SparkやH200などでの実行例を提供。版と計算環境の照合が必要です。
文書や画像を自社環境で扱うモデルを検討する方に向けて、NVIDIAの発表とモデル情報を整理します。評価値と実行する版の条件を分けて紹介します。
画像・文書・動画の理解とツール利用を組み合わせる
Nemotron 3.5 Super VLは、モデル内部の調整値(パラメータ)を総数1,200億個持ち、そのうち処理に使う部分を120億個に絞る構成です。入力に応じて使う部分を選ぶこの仕組みをMoEと呼びます。これにより、大きなモデルの知識量を持ちながら、処理の軽さも両立させているのが特徴です。
対応するのはテキスト・画像・文書・動画で、コードのテストやエラー原因の分析、Web上の情報調査、表やグラフを含む文書の読み取り、動画内容の理解といった用途を想定しています。NVIDIAが公開したベンチマークでは、グラフ読解のテスト(CharXiv)で前世代の「Nemotron 3 Nano Omni」の63%に対しSuper VLは80.8%、プログラムを実行しながら読み解く設定では84%に達したとされています。(いずれもNVIDIAによる評価です。)
実行する版と計算環境をそろえて検討する
学習済みの調整値を保存した重みファイルはHugging FaceとModelScopeで公開され、追加学習の土台となるベース版・指示への応答などを調整した事後学習版・容量を抑えたNVFP4版があります。NVIDIAのNVFP4版モデルカードには、DGX Spark 1台、H200 1基、H100 2基などの実行例と、モデルを実行するソフトウェアvLLM・SGLangなどの設定が載っています。扱える入力や同時処理数は構成によって異なるため、利用する版の実行例と自社の機器を照合します。
公式ブログにOllamaやLM Studioが連携先として挙がっていることと、手元の環境で今回の版を実行できることは別です。モデルカードはライセンスをOpenMDW-1.1とし、商用・非商用向けと説明しています。採用を検討する際には、利用する版の条件と用途を照合するとよいでしょう。検証では、自社の文書に対する回答の正確さも確認対象になります。

まとめ:扱う入力と実行条件を一緒に比較
社内文書や画像の分析を自前の計算環境で検討する方には、同じモデルで複数種類の入力を扱える点が比較材料になります。前世代との評価値に加え、利用する版とGPU、入力形式を照らし合わせると、自社で検証できる範囲を整理しやすくなるでしょう。連携先の名前だけで、使い慣れたツールでの動作を判断しないことも確認点です。
出典:NVIDIA公式ブログ(2026年10月15日)。