この記事のポイント
- Microsoftが、社内のAIエージェントを見つけ、作業に必要な範囲へ権限を絞る機能群を発表。
- Defenderで検出できる端末内のエージェントは35種追加で計60種となり、Claude Codeなども対象。
- 利用の検出と動作中の保護では対応OSや連携方法が異なり、一部はプレビューとして提供されています。
Microsoftの2026年10月19日の発表を、社内エージェントの利用把握と権限管理の観点から整理します。どのツールが動いているかを知る機能と、そのツールが何をできるかを制御する機能を分けて見ていきます。
端末で実際に動いたエージェントを検出する
柱の1つが「Discovery(検出)」機能の拡大です。社内の端末内で動くAIエージェントを検出する対象に35種を追加し、合計60種になりました。対応状況のドキュメントによると、Claude Code・Claude Desktop・OpenAI Codex・GitHub Copilot(アプリ・CLI・VS Code拡張)などが含まれています。対応表は、管理対象の端末で活動を観測したエージェントを検出すると説明しています。インストールしただけで一覧に載るとは限りません。また、検出と実行時保護は別の対応表で、macOSやWindows内でLinuxを動かすWSLでの検出、Windowsでの動作中の保護にはプレビューの項目があります。対応するOSや連携方法の照合が必要です。
権限は作業中だけ与え、リスクに応じて制限する
Microsoftの説明では、AIエージェントはユーザーから引き継いだ権限で重要なシステムにアクセスでき、しかも出力やタスクの進め方が状況によって変わりうるため、開始時とは異なる動きをすることがあるとしています。さらに人間より速く、休みなく、大規模に動作しうる点も理由に挙げています。
そこでMicrosoftは、社内ルールで権限の上限を決めたうえで、タスクごと・時間制限付きで与え、完了すれば縮小・失効させられる仕組み(Dynamic Permissions)を発表しました。
あわせて、エージェントの識別情報・扱うデータ・動いている環境などから、危険度を継続的に評価します(Dynamic Agent Risk)。リスクの高さに応じて権限の縮小や書き込み禁止、アクセス範囲の制限、人間の承認要求、最終的には実行環境の隔離・停止まで、段階的に対応を切り替えられるとしています。

まとめ:エージェントの利用実態を把握できているか
社内のエージェント利用を管理する方には、ツール名の一覧だけでなく、所有者・実際の活動・必要な操作権限を分けて見る材料になります。未把握のAI利用に対応するPluto Securityの事例と比較する場合も、可視化と操作の制御を区別するとよいでしょう。自社のOSや契約環境で使える範囲を確認し、管理が必要な操作に合わせて検証する進め方が考えられます。
※2026年10月20日時点。Microsoftの発表と対応表に基づきます。
エージェントの権限管理という観点では、1Passwordがパスワードを見せずにAIエージェントをログインさせる仕組みを発表した動きも参考になります。ログインできることと、ログイン後に許す操作を分けると、確認すべき範囲を整理しやすくなるでしょう。