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四足歩行ロボットが工場巡回、岐阜の老舗メーカーが導入実証

この記事のポイント

  • 岐阜県の樋口製作所が、作業者と同じ工場内の通路で四足歩行ロボットの自律巡回を実証しました。
  • レーザーで作った立体地図を使い、外部通信を遮断したネットワークで走行することを確認しています。
  • 狭い通路や車両との交差に課題が残り、カメラとAIによる異常検知は次の実証段階で検証する計画です。

株式会社樋口製作所(岐阜県各務原市)は2026年10月21日、四足歩行ロボットによる工場内巡回の実証結果をPR TIMESで発表しました。リリースをもとに、実証の内容と背景を整理します。

作業者と同じ通路で自律巡回と閉域運用を実証

樋口製作所は1937年創業、従業員272名の精密金属プレス加工会社です。今回の実証では、四足歩行ロボットが本社工場内をレーザーで周囲の形を測るセンサー「LiDAR」で立体地図を作り、そのマップをもとに自律巡回する様子を確認しました。巡回ルートは作業者が普段歩く通路と同じで、人とのすれ違いを含む走行をテストしたと同社は説明しています。

もうひとつの確認点がネットワーク面です。ロボットは外部と物理的に切り離した閉域ネットワークで運用し、外部への通信が実際に遮断されていることを実測で確かめています。工場内のデータを外に出したくない製造業にとっては、外部通信の遮断を実測した点が参考になります。一方で、狭い通路での旋回、フォークリフトとの動線交差、予期しない事態が起きたときの待避行動については課題が残っており、次フェーズで改善する計画です。

閉域ネットワークで工場の通路を巡回する四足歩行ロボット

次はカメラとAIによる異常検知を検証

樋口製作所がロボット導入を進める背景には、製造現場の人手不足があります。設備の異常や作業者の安全を確認する巡回点検は、これまで現場管理者の経験に頼る部分が大きい仕事でした。

導入にあたっては、段差や配線、狭い通路が多い既存工場でも、設備やレイアウトを大きく変えずに導入できる点を重視したとしています。この取り組みは4段階で計画されているプロジェクトの第2フェーズで、次のフェーズではロボットに搭載したカメラとAIによる異常検知の実証に進みます。巡回記録やレポートの自動出力、社内データプラットフォームとの連携も視野に入れており、将来的には異常を検知した際に設備を自動停止する仕組みの開発もめざしています。

まとめ

既存工場の通路を使ってロボット巡回を検証した点が、今回の取り組みの特徴です。Boston DynamicsのSpotによる検査支援と併せて見ると、移動と異常検知を分けて評価する視点が得られます。自社工場への適用を考える場合は、巡回ルートにある段差や狭い場所、フォークリフトとの交差、異常時の待避場所を整理すると、検証が必要な場面を具体化できます。カメラとAIによる異常検知は次の実証段階であり、今回すでに完成した機能とは区別して捉えられます。

※ 2026年10月時点の実証結果に基づきます。

著者プロフィール

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馬渡 徹郎 / Tetsuro Mawatari ホームページ

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