この記事のポイント
- Kiro CLI v3は計画・実装・レビューを複数のAIで分担。ワークフローを有効にすると、裏側で作業を進められます。
- クラウドセッションは接続を切っても作業を継続。実行場所は米国東部で、組織の認証方式によって事前設定が必要です。
- 起動時の切り替え案内を順次表示し、10月末に全ユーザーがv3へ移行。独自の権限やエージェント設定が確認点です。
AWSは2026年10月10日、Kiro CLI v3の展開を発表しました。文字の命令で操作する開発支援ツールについて、裏側での作業、クラウド実行、設定移行を整理します。
複数のAIが裏で計画・実装・レビューを進める「ワークフロー」
v3の目玉は「ワークフロー」機能です。計画・実装・レビューが必要なタスクを渡すと、複数のAIエージェントが各ステップを裏側(バックグラウンド)で協調して進めます。レビューを担当するAIは、実装したAIの考え方をそのまま引き継ぐのではなく新しい文脈で確認します。作業が進んでいる間も、メインのチャットで別の作業を並行して進められます。使いたい人が設定で有効にする機能です。
PCを閉じても作業が続く「クラウドセッション」
もう一つの新機能が「クラウドセッション」です。コマンドにオプションを付けて起動し、コードの保管場所(リポジトリ)を紐付けると、AWSが管理するクラウド上の環境でAIが処理を続けます。接続を切っても作業は止まらず、別のマシンから続きを確認できます。現時点では米国東部の拠点のみの対応で、組織の認証にIAM Identity Centerを使っている場合は管理者が先にクラウドセッションを有効にする必要があります。

移行スケジュールと、確認しておきたい点
10月12日からv3への切り替えを案内する起動時プロンプトが順次表示され、10月末の正式リリースまでに全ユーザーがv3へ移行します。「後で」を選んでも、正式リリース時には自動でv3に切り替わる仕組みです。社内でカスタムエージェントや権限(信頼済みツールの設定)を細かく作り込んでいる場合は、移行時に設定がどう引き継がれるかを事前に確認するとよいでしょう。移行前の設定は自動でバックアップされ、アップグレード用のコマンドで移行の実行・やり直し・診断ができます。
まとめ:既存設定の移行と、任せる作業範囲を確認
Kiro CLI v3は、計画・実装・レビューを分担する仕組みと、端末を閉じても続けられるクラウド実行を備えます。ただし、ワークフローは有効化が必要で、クラウドセッションの実行場所は米国東部です。
Kiroを既に使っている方は、カスタムエージェントや権限の移行対象を確認するとよいでしょう。新しく検討する場合も、バックグラウンドへ任せる範囲と、人が結果を確認する段階を分けて考えることが判断材料になります。