この記事のポイント
- 明確な指示に目的や背景を添えると、AIが判断に使う条件を共有できます。
- 出力例や資料の順番を変えると、回答の形式や根拠の示し方を比べられます。
- 同じ指示が全業務に合うとは限らないため、結果を評価する基準も用意します。
Anthropicの公式ガイドをもとに、目的と条件をAIへ伝える方法を紹介します。具体例や資料の置き方など、用途ごとに比較するための型を整理します。
具体的に伝え、理由を添える
Anthropicの公式ガイドはまず、「明確で直接的な指示」を基本に据えています。Claudeを「あなたの流儀をまだ知らない、優秀だけど新人の同僚」だと思って接するのがコツです(Anthropic「Prompting best practices」)。
- イマイチな例: 「分析ダッシュボードを作って」
- 効果的な例: 「分析ダッシュボードを作って。関連する機能や操作性はできるだけ盛り込み、基本形にとどまらずしっかり作り込んで」
AIを自社の仕事を知らない新任担当者と考え、目的・条件・期待する出力を具体的に書くと、指示の抜けを見つけやすくなります。さらに、指示の背景や理由を一言添えるだけで精度が上がるともガイドは説明しています。たとえば「絶対に三点リーダー(…)を使わないで」ではなく、「この回答は音声読み上げされます。読み上げソフトは三点リーダーの読み方がわからないので、使わないでください」のように理由を添えると、AIはそこから一般化して応用してくれます。

お手本・役割・資料の置き方で精度を底上げする
欲しい出力の形式・トーン・構成を安定させたいなら、お手本(few-shot)の例を3〜5個ほど見せるのが手っ取り早い方法です。例を作るコツは、実際の場面に近い関連性、エッジケースも含めた多様性、例と指示が混ざらない構造化の3つ。また「あなたは経験豊富な人事担当者です」のように最初に役割を1文与えるだけでも、その後の回答のトーンや専門性が定まりやすくなります。長い会話の冒頭で一度伝えておくと、以降のやり取りがぶれにくくなります。
Anthropicのガイドでは、長い資料を扱う場合に、資料を質問より前に置く構成を勧めています。ガイドによれば、長い資料を扱うときは、資料を質問より前に置き、最後に依頼を書く方法が紹介されています。複雑なタスクで回答品質が最大30%向上したという結果も、特定の条件での検証例として示されています。さらに「まず資料から関連箇所を引用してから、それを根拠に回答して」と一言添えると、AIが資料の的外れな部分に引っ張られにくくなります。
型は、具体的な指示、理由、お手本、役割、長い資料の先置き、基準に照らした自己チェックの6つ。自己チェックの指示も活用し、下書き・レビュー・修正を分けて依頼します。
まとめ: 用途に合わせて型を比較する
業務で指示の型を共有する方は、同じ題材で指示を一つずつ変えて比較するとよいでしょう。公式の例が、すべてのモデルや仕事で同じ結果を生むわけではありません。出力を何と照合するかまで含めて記録することが、用途に合う型を選ぶ材料になります。
※ 2026年8月時点の情報です。