この記事の要点
- モデル名のbは10億単位のパラメータ数を表し、必要資源に関係しますが、大きいほどすべての用途で高性能とは限りません。
- ライブラリのvision・tools・thinkingなどのタグは機能の目安で、embeddingは会話相手ではなく検索向けの役割です。
- 取得・実行はrun、一覧はlist、削除はrmで扱い、サイズ未指定では既定モデルを取得するため、容量も確認する記事です。
Ollamaの公式ライブラリをもとに、モデル名とタグの読み方を紹介します。候補の選択と管理操作を整理します。
まずは「サイズ」とライブラリの読み方を理解する
ライブラリを見ると、モデル名の後ろに「7b」「14b」のような表記が付いています。この「b」はbillion(10億)の略で、モデルが持つパラメータ数で、モデル内部の計算に使う数値の規模を示します。必要な容量に関係しますが、数が大きいだけであらゆる用途の性能が高いとは限りません。手元のパソコンがどのくらいのサイズまで対応できそうかはローカルLLM、うちのパソコンのスペックで動く?目安はGPUのVRAM容量ですで確認しておくと選びやすくなります。代表的なモデルのサイズとダウンロード容量の目安は次のとおりです(2026年8月時点)。
| モデル | サイズの目安 | ダウンロード容量の目安 |
|---|---|---|
| gemma3 | 270m/1b/4b/12b/27b | 292MB〜17GB |
| llama3.2 | 1b/3b | 1.3GB/2.0GB |
| phi3 | 3.8b/14b | 2.2GB/7.9GB |
| qwen2.5 | 0.5b〜72b | 398MB〜47GB |
| mistral | 7b | 4.4GB |
| gemma4 | e2b/e4b/12b/26b/31b | 7.2GB〜20GB |
「最初はとにかく軽いものを」という方は数百MB〜2GB台のモデルから、「多少重くてもいいから賢さ重視」という方はもう少し大きいサイズから試すのが目安です。公式ライブラリのトップページには「Sort By」でPopular(人気順)・Newest(新着順)を切り替えるボタンがあり、各モデルの下には「◯◯ Pulls」というダウンロード回数が表示されます。初期表示は人気順なので、迷ったら上から見ていけば実績のあるモデルに自然と目が留まります。各モデルに付いている機能タグも要チェックです。
| タグ | 意味 |
|---|---|
| vision | 画像を読み込んで理解できる(画像の内容を説明させる、など) |
| tools | 外部の機能を呼び出せる(関数呼び出し。他のツールと連携させたいときに必要) |
| thinking | 答えを出す前に考える過程(推論)を挟むタイプ。込み入った問題に強い傾向 |
| embedding | 文章の意味を数値化する専用モデル。チャットの相手ではなく、検索や文章比較の裏方役 |
| coding | コード生成・修正に特化(名前に「coder」と付くモデルが代表例) |
初心者がよくやりがちなのが、embeddingタグの付いたモデル(nomic-embed-textなど)を間違えて会話用に選んでしまうことです。embeddingモデルは文章を検索しやすい形に変換する裏方の役割で、チャット相手としては動きません。まずはvision・tools・thinkingのどれか、あるいは無印(汎用の会話モデル)から選ぶのが基本です。

用途別、最初の1本の選び方
- とりあえず会話を試したい・スペックに自信がない:llama3.2(Meta提供、1bなら1.3GB・3bでも2.0GBと軽量)がおすすめ。画像を読み込ませたいならgemma3(270m・1bの軽量サイズから画像理解ができる4b以上まで)も候補です
- 1本で満足したい・少し重くてもいい:Google DeepMindのgemma4は画像・音声の理解や推論(thinking)、外部機能の呼び出し(tools)まで一通り対応するオールラウンダー。ただしe2bで7.2GB、12bで7.6GBとダウンロード容量はそれなりに大きめです
- コードを書く・直す手伝いをしてほしい:qwen2.5-coderが有力候補。0.5bから32bまでサイズが豊富なので、まずは7b(4.7GB)あたりから試すのが無理のないところです
- 込み入った質問・複雑な指示にも強いモデルが欲しい:「thinking」タグ付きのモデルは複雑な問題に強い傾向があり、代表格のdeepseek-r1は1.5b〜8b程度の軽めのサイズも用意されています。同じくthinkingタグを持つqwen3も0.6bという軽量サイズから選べる選択肢です
# 例: llama3.2の3Bサイズをダウンロードして、そのままチャットを開始する
ollama run llama3.2:3b
サイズ未指定時はモデルの既定サイズが取得されます。ollama listで一覧、ollama rm モデル名で削除できるため、試したモデルは定期的に整理するとよいでしょう。
まとめ:迷ったら、まずは軽いモデルから
モデル管理を始める方には、実行・一覧表示・削除の操作を分けて把握することが役立ちます。大きさだけで性能を判断せず、保存容量と用途を照合するとよいでしょう。業務で使う場合は、モデル名と利用条件も記録すると選定理由を振り返りやすくなります。
※本記事は2026年8月28日時点のOllama公式ライブラリの掲載内容に基づいています。ラインナップやPull数、タグは随時更新されるため、最新情報は公式ライブラリを確認するとよいでしょう。
テキストだけでなく画像・音声も扱う検索用途を検討している場合は、EmbeddingGemma 2の記事も参考になります。