この記事のポイント
- Fable 5.1は一般提供、Mythos 5.1は専門家向けの審査制で、同じ基盤でも利用条件が異なります。
- 入力・出力単価は据え置き、キャッシュ読み込みは100万トークン0.25ドルに下がりました。
- コスト削減や評価値はAnthropicの発表です。自社の作業で費用と品質を測ることが選定の手掛かりになります。
Anthropicの発表をもとに、一般利用できるFableと審査制のMythosを比べます。料金変更と評価結果も、業務で見るポイントに沿ってまとめます。
Fableは一般提供、Mythosは専門家向けの審査制
今回発表されたのは、同じ基盤モデルをベースにした2つのモデルです。Claude Fable 5.1は一般提供され、Claude API(モデルIDclaude-fable-5-1)やClaude.aiに加え、AWS・Google Cloud・Microsoft Azure経由でも利用できます。一方のClaude Mythos 5.1は同じ基盤モデルながら、より高い能力を引き出すぶんセーフガード(安全対策)の水準を引き上げたモデルで、認証を受けたサイバーセキュリティ専門家・生命科学研究者向けの限定アクセスにとどまっています。

基本料金は据え置き、繰り返し使う入力は75%引き
公式発表では、前モデル「Fable 5」との比較でベンチマークスコアが示されています。いずれもAnthropic自身が計測・公表した数値である点は留意が必要です(第三者機関による独立検証ではありません)。
| ベンチマーク | Fable 5.1 | Fable 5 | Mythos 5.1 |
|---|---|---|---|
| Terminal-Bench 4.0 | 55.8% | 42.0% | 60.9% |
| Terminal-Bench-Science 0.1 | 52.6% | 24.7% | – |
| CursorBench 3.2.0 | 73.4% | 70.5% | – |
Terminal-Bench 4.0では、Anthropicの上位モデル「Opus 5」が52.3%、他社の「GPT-5.6 Sol」が37.3%という数値も並べて示されています。
価格は、入力・出力の基本単価が前モデルから変更なし(入力$10・出力$50、百万トークンあたり)です。変わったのはキャッシュ読み込みの価格で、$1→$0.25と75%引き下げられました。これにより実際の利用コストは「通常のワークロードで前モデル比約25%減、複雑なコーディングやエージェント型タスクでは最大約45%減」になるとAnthropicは説明しています。キャッシュを活用する使い方(同じ文脈を繰り返し参照するエージェントタスクなど)ほど恩恵が大きい設計です。
Mythosのアクセス条件とFableの安全対策
Claude Mythos 5.1は、サイバーセキュリティ分野で「Anthropicがこれまで公開したモデルの中で最も高いサイバー能力を示す」としつつ「次のリスク区分には達していない」と評価されており、生命科学分野ではタンパク質結合設計コンペで「最高水準の設計の10倍の結合親和性」を達成したことなどが紹介されています。利用はサイバーセキュリティ関連がCyber Verification Program(CVP)、生命科学関連がLife Sciences Verification Program(LSVP、現時点では米国内組織が対象)への申請制です。Fable 5.1側でも、Claude Codeでのサイバー関連セーフガードの介入が1セッションあたり平均約60%減り、生物学関連セーフガードでも良性リクエストへの誤検知が85%減ったと説明されています。
まとめ:一般提供と限定アクセスを区別する
モデルを選ぶ研究者や開発者は、まず利用資格と必要な安全機能を確認するとよいでしょう。費用を比較するときは、キャッシュを使う頻度も含め、自社の代表的な作業で回答品質と総額を測ると判断しやすくなります。
※本記事は2026年9月3日のAnthropic公式発表に基づきます。現在の価格・提供条件は公式情報をご確認ください。