この記事のポイント
- 中国Moonshotが、同社最大級(3兆パラメータ級)のオープンウェイトモデル「Kimi K3.1 Pro」を発表しました。
- 重みの公開は2026年11月4日までの予定で、現時点はKimi.aiやAPI経由で利用できます。
- 複数のベンチマークでClaude Opus 5.5やGPT-6 Astraに近い性能を示したと報告されています。
中国のAI企業Moonshotは2026年10月24日、新モデル「Kimi K3.1 Pro」を公式ブログで発表しました。学習済みモデルのデータを公開する「オープンウェイト」の予定と、公開されているベンチマーク結果を、自社で評価・検証する担当者向けに整理します。
「Kimi K3.1 Pro」の位置づけと重み公開の予定
Kimi K3.1 Proは、既存モデル「Kimi K3」をベースに追加学習(post-training)を大幅に強化した、K3.1シリーズ最初のモデルです。公式ブログでは「これまでで最も高性能な3兆パラメータ級のオープンウェイトモデル」と位置づけられ、一度に扱える情報量の枠は100万トークンです。処理速度を2〜3倍高めた高速版「Kimi K3.1 Pro Highspeed」も同時に発表されました。重みの公開は2026年11月4日までに行われる予定で、現時点ではKimi.ai・モバイルアプリ・デスクトップアプリ「Kimi Work」・API(kimi-k3.1-pro / kimi-k3.1-pro-highspeed)経由で利用できます。API利用者にはデータを保持しないZero Data Retentionが提供されています。これとは別に、Kimi Enterpriseでは新モデルへのアクセスが開始時点で無効になっており、管理者が組織向けに有効化できます。パラメータはモデルが学習した値を指します。3兆規模という説明だけでは必要な機材は判断できないため、自社環境で動かす場合は公開時の構成や利用条件の確認が必要です。
複数のベンチマークで上位モデルに近い結果
公式ブログが示した比較では、エンジニアリング作業を想定した「Terminal-Bench 4.0」でKimi K3.1 Proが65.7%を記録し、GPT-6 Astraの58.2%を上回り、Claude Opus 5.5の66.4%にわずかに届かない水準となっています。長時間タスクを想定した社内ベンチマーク「Kimi Code Bench 3.0 Long-horizon」では61.2%で、前モデルK3の55.95%から向上しました。幻覚(事実と異なる出力)の発生率を測る「Kimi Hallu Bench Hard」では、K3の23.4%から8.3%へ低下したと報告されています。Kimi側の評価に対し、他社モデルの数値は公式ブログやランキングから引用されています。同条件での一斉測定ではありません。また、幻覚率は誤りを誘発しやすい課題での自社評価で、日常利用全体の誤り率ではありません。

まとめ
Kimi K3.1 ProはAPIなどで評価できる一方、自社環境での検証は11月4日までに予定される重み公開を待つ段階です。重みを公開したGLM-5.3などと比較する場合も、ベンチマークの順位だけで用途への適合は決まりません。
まず自社の検証課題と、外部APIへ送れる情報の範囲を整理するとよいでしょう。重みの公開後は必要な機材と利用条件も確認し、API利用と自社運用を分けて判断することが重要です。
※ 2026年10月時点の情報です。