この記事のポイント
- Opus 5.5はOpus 5より入力・出力単価が2割低く、キャッシュ読み込み単価は6割下がりました。
- 実行費用の4割減はAnthropicの典型処理での比較で、単価と使用トークン数の変化を合わせた結果です。
- Fastモードは最大2.5倍の速度で通常の2倍の単価とされ、作業全体の費用は別に見積もる必要があります。
Anthropicの公式発表から、Opus 5.5の性能と費用を紹介します。評価条件ごとの成績と、利用経路・設定による違いを整理します。
主要な評価でFable 5.1に並ぶ性能を報告
Anthropicは、Opus 5.5が多くの作業でClaude Fable 5.1と同等の性能を示したと発表しました。たとえば、エージェント型のコーディング作業を測るTerminal-Bench 4.0では66.4%、知識作業を測るGDPval-AA v2.1では1,846を報告しています。ベンチマークは決められた条件での評価で、個々の業務で同じ結果になるとは限りません。実務の例としては、68万行のコード移行を1日未満で終えたケースや、複雑なコーディングタスクが「38回のやり取り・4日」から「11回のやり取り・3時間」に短縮された事例も紹介されています。
入力・出力単価は2割減、キャッシュ読み込みは6割減
Anthropicの典型的な処理を使ったテストでは、Opus 5.5の実行費用がOpus 5より4割下がったとしています。これは単価だけでなく、作業に必要なトークン数の減少も含む比較です。トークンは文章などを処理・課金する単位です。API単価は入力が100万トークンあたり5ドルから4ドル、出力が25ドルから20ドルへ下がり、キャッシュ読み込みは0.50ドルから0.20ドルになりました。Anthropicによると、標準設定でOpus 5より3割以上速く、Fastモードでは最大2.5倍の速度を目指せます。Fastモードの入力・出力単価は通常の2倍です。速度が上がっても、処理量や再試行を含む総費用が必ず下がるわけではありません。

安全性は外部機関がテスト、悪用対策も強化
性能・コストだけでなく、安全性の検証にも力が入っています。Frontier DesignやMETRなどの外部評価機関が、公開前に能力やリスクを検証しました。Anthropicは、悪意ある指示を紛れ込ませる攻撃への耐性や、制限された実行環境から抜け出そうとする試みも評価しました。同社のテストでは前世代より改善したとしていますが、特定の評価条件での結果です。サイバーセキュリティやバイオロジー分野での悪用対策はFable 5.1と同水準を維持しつつ、認証を受けた研究者・実務者向けの専用プログラムでアクセスを広げる方針です。
※ 2026年9月22日時点のAnthropic公式発表に基づいています。Claude Sonnet 5.5・Claude Haiku 5.5も同様の改善を含めて今後数週間で提供される予定とのことなので、続報が出次第あわせてお伝えします。
まとめ:自社の処理量と品質で費用を比較する
Claude APIを使う開発チームには、品質と利用費用を同じ条件で比較する更新です。提供元の評価結果と自社の処理結果を分け、失敗時の確認や修正の負担も含めて検討するとよいでしょう。性能評価の向上を、そのまま業務全体の安全性や成果の保証にはできません。
実際にOpus 5.5を使うときの指示文の工夫はClaude Opus 5.5、指示文と考える深さを見直すコツにまとめています。あわせて読むと導入後の使いこなしに役立ちます。