フィジカルAI

国産ヒューマノイド「ugo Nova」発表、双腕で最大10kg可搬

この記事のポイント

  • ugo Novaは車輪移動・双腕の国産セミヒューマノイドとして発表されました。
  • 最大10kgは双腕の可搬仕様で、あらゆる姿勢・作業での能力を示す値ではありません。
  • 量産は2027年の予定で、発表時点では市販・現場導入の実績ではありません。

ugoの公式発表から、国内メーカーの双腕ロボットを紹介します。運搬や制御の仕様と、量産・提供の予定を分けて整理します。

車輪移動・双腕のセミヒューマノイド

ugo株式会社の公式発表によると、「ugo Nova」は車輪移動型・双腕のセミヒューマノイドロボットです。移動機構には「メカナム方式」を採用しており、その場での方向転換だけでなく、旋回せずに真横へ移動することもできます。製造業の工場や倉庫での搬送・ピッキング・ハンドリングといった作業への活用に加え、フィジカルAI(現実世界で動くAI)の研究開発プラットフォームとしての利用も想定されています。フィジカルAIという言葉自体が気になる方は、こちらの入門記事もあわせてどうぞ。

NVIDIA Jetson Thor搭載でオンデバイス推論

項目 内容
可搬重量 片腕あたり最大4kg、双腕では最大10kg
搭載チップ NVIDIA Jetson Thor
連続稼働時間 最大6時間
アーム制御周期 100Hz

とくに目を引くのが、NVIDIA Jetson Thorを本体に搭載している点です。公式発表では「学習済みのAIモデルをクラウドに依存せずロボット本体上でリアルタイムに推論・実行できる」とされており、通信環境に左右されにくいオンデバイスAIを実現しています。ヒューマノイドロボットの量産動向を追っている方にとっても、国内メーカーがどこまでスペックを詰めてきたかが分かる好例です。

遠隔操作しながらAIの学習データも集める

ugo Novaは、バイラテラルコントローラやVRコントローラを使ったテレオペレーション(遠隔操作)にも対応しています。公式発表によれば「操作者の動きを直感的かつ忠実にロボットへ反映しながら、その一連の操作を教師データとして記録できる」とのこと。つまり、人が遠隔操作で実際の作業をこなしながら、その動きがそのままAIの学習データとして蓄積される仕組みです。海外の人型ロボットでも動作データの蓄積は開発競争のカギとされており、ugo Novaも遠隔操作とデータ収集を組み合わせています。

遠隔操作の作業を学習用データとして記録する仕組み

ugo Novaは2027年の量産開始を予定しています。9月16日の発表には価格や提供開始の具体的な月日は記載されていません。

まとめ:仕様と量産予定を実導入と分ける

製造や物流でロボット活用を担当する方には、可搬重量と実際の作業条件を照合する材料になります。国産であることだけで自社工程への適合は判断できません。量産予定と提供条件を分け、遠隔操作やデータ収集を含めた評価が可能な段階で検討するとよいでしょう。

国内での実演という観点では、大手町でロボットが飲料を手渡しする実証実験が予定されているという例もあります。

※本記事は2026年9月20日時点の情報です。最新情報はugo株式会社の公式発表を確認するとよいでしょう。

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馬渡 徹郎 / Tetsuro Mawatari ホームページ

AI新規サービス開発や大手企業のAIエージェント導入支援をしています。